住民の支持さえ得られるなら、社会実験ドンドンやるべし

大阪と構想を実現して、結果はどうなるか。私には判断がつかない。何せ、「専門家」の間に統一見解がない。良くなるとも、悪くなるとも、素人にわかることではない。ただ、わからなくても、支持・不支持は決められる。

有権者の判断材料は、主張している人を信頼できるかどうか。

違憲そのものや人柄の問題ではない。実際に行政の舵取りを任せてみて、自分の生活が明確に悪くなるようなことがなかったかどうか。

客観指標で見る限り、大阪市大阪府も、取り立てて良くも悪くもなっていない。賛否両論あるのは、どこに関心が向いているのかの違い、あるいはイデオロギー対立によるもの、私にはそう見える。

維新は2008年から大阪府知事、2011年から大阪市長を続けてきた。10年余りの実績によって、有権者に信頼感が醸成された。だから、2015年の住民投票時の提案から抜本的な修正のない今回の提案が、これだけ支持されるのだと私は理解している。

私は大阪府民でも大阪市民でもないので、「ご自由にどうぞ」だ。

私は東京都豊島区に4年余り住んでいたが、東京23区がとくに素晴らしい行政をやっているとは思わなかった。が、ひどいということもなかった。大阪市民の生活が良くなるにせよ、悪くなるにせよ、大した変化ではないと思う。

仮に、大阪都が実現して住民の生活が如実に悪化したならば、元に戻したらいい。と同時に、東京23区は廃止して、第1東京市から第5東京市くらいまで、政令指定都市として東京市を復活させるべきだと思う。都直轄になって生活水準が下がるなら、逆に市政を復活すれば生活水準は上がるのであろう。

逆に、大阪都で住民の生活が向上したなら、全国各地で追随したらいい。私が暮らすさいたま市も、埼玉県直轄の埼玉都にでもしたらよかろう。

住民の支持さえ得られるなら、社会実験ドンドンやるべし、だ。選択した当人たちの苦労は知ったことではない。リスクを負うのが嫌なら反対すればよかったんだ。

周囲の私たちは、貴重な実験の結果にフリーライドしていけばいい。