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ウイルスと共存する長期戦略は存在しない – COVID-19情報共有 — COVID19-Information sharing
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「日本も3週間後、地獄を見る」まるで戦争…欧州に住む日本人の警告(谷本 真由美) | 現代ビジネス | 講談社(1/6)
勝てない相手と戦うことを支持しない。新型コロナには、白旗を上げるべきだ。
「封じ込め」をしようとするから、一人が感染しただけで「工場を止める」「役所を閉める」なんて話になる。
医療崩壊云々も同じだ。まず「封じ込め」という大目標を捨てたなら、かなり身軽になるはずだ。インフルエンザと同等の扱いにすべきだ。
次に、「平時なら可能だった範囲内での最高の医療」を「提供できなくても仕方ない」と考えるべきだ。
医療リソースのキャパを超えたら、それはもう「仕方ない」のだ。何人死んでも、定時出勤、定時帰宅を貫いてほしい。
平年の2倍程度の死者数を真剣に許容すれば、それ以上の犠牲は回避できる。
医療にせよ何にせよ、経済的繁栄の上に成り立っている。文明の基盤を打ち砕く、破滅的な戦争を始めてはならない。勝てない戦争を始めて、莫大な犠牲を支払い、結局、感染の拡大も止められない、そんな未来は絶対に回避すべきだ。
……と、私がこんなことをいっても、今はみな聞く耳を持つまい。なるほど、こうして無謀な戦争というのは始まるのだな。
運よく、封じ込めに成功すれば、私のような反戦派は袋叩きにあうのだろう。それは仕方ない。戦うからには、勝ってほしい。
勝ってほしいが、仮に敗北が明らかになったなら、無理やり継戦するのはやめてもらいたい。
この戦争は、負けた先の「勝ち」が約束されている。自ら経済をコテンパンに打ち壊しても、そうまでしたのに新型コロナを封じ込められなくても、いずれは集団免疫によって人類が勝利する。これは、この戦争の呪いだ。
最後には勝つので、「戦って少しでも時間を稼いだのは正しかったんだ」という主張が成り立つ。どんなに負け続けても、どんなに代償が大きくなっても、最後には勝つ。だから、戦争を続けることに、心理的メリットがある。
まずイタリアが経済を止めた。スペインも後に続いた。ああ、こんなのを真似しては絶対にいけないと、私は思った。ここまでの犠牲を支払ってしまうと、いよいよ戦争を止められなくなる。もはや敗北が許されなくなってしまう。
神風特攻隊と同様、緩慢な自殺行為である経済の停止など、やってはいけなかった。しかし多くの人は、「イタリアやスペインにできたことが、日本にできないわけがない。先手必勝、日本でも、今こそやるべし」と、むしろ勇気づけられているように見える。
命の価値は無限ではない。どこかに損益分岐点があって「そこまで大きな代償を支払うくらいなら、人が死ぬのを甘受する方がマシ」になる。この社会は、おおよそ合理的にできている。 (→自分が死ぬ前提だからこそ、経済停止には反対だ - id:deztec)
だが、人々が損益分岐点をきちんと意識してものごとを考えているのではないことが、新型コロナ騒動で、あらためて露呈した。
人々は、単に死を忘却し、「気にしない」ことによって、命を守るために過剰なコストを支払わないようにしているのだった。いったん死を意識するやいなや、損得度外視で自分の視界と意識の中から死を追い払おうと躍起になる。
このヒステリーに飲み込まれてはならない。
これは、勝てない戦争だ。最初から、戦わない方がいい。既に日本でも戦端は開かれ、日々、莫大な犠牲が生じている。4月からは、いよいよ総力戦、全国民を巻き込んでの耐乏戦に突入する。今なら、まだ引き返せる。戦争から、降りられる。
戦場を去った日本を世界が嘲笑っても、私は日本が白旗を上げることを望む。
……どんなに訴えても無駄か。まあ、無駄だろうな。せめて反戦の訴えを、こうして記録しておく次第。